開催趣旨

〜厳しい生活環境の子どもたちに未来に向かう希望とちからを〜
子どもによる、子どものためのチャリティ・コンサート

◆チャイルド・エイド・アジア2011の目的◆

  • 音楽やパフォーマンスを通して、子ども同士の国際交流の場を提供すること。
  • アジアの若い才能を支援し、発表の場を提供すること。
  • 生活環境の違いにかかわらず、表現活動を通じて、一人でも多くの子どもたちが自分の才能や夢を見つける機会を提供すること。

※「チャイルド・エイド・アジア2011」の収益金は、生活環境にハンデのある子どもたちのための創作ワークショップの定期開催、ならびにシンガポールとの交流事業に活用いたします。

「チャイルド・エイド・アジア2011」は、日本とシンガポールの子どもたちによるチャリティ・コンサートです。才能のある若いアーティストには発表の場を、生活環境のハンデから音楽や表現活動に触れる機会の少ないこどもたちには参加できる場を提供したいと願いから企画し、シンガポールで2005年から行われている子どもたちによるチャリティコンサート『ChildAid』との提携により、開催が実現しました。
 未来を担う子どもたちに、その若いエネルギーを存分に発揮してもらい、観る人に元気を発信するコンサートを目指します。

 NPO法人リトル・クリエイターズは、子どもたちが創作ワークショップや世界の子どもたちとの交流を通じて、自分を表現すること、人と出会うこと、新しいことを知ることの楽しさを体験し、生きていくうえでの"夢"や"ちから"の種を見つけてほしい、特に、厳しい環境に置かれた子どもたちにこうした機会を提供したいと考え、活動を行っています。2008年と2009年には、児童養護施設・石神井学園の子どもたちをシンガポールに連れてゆき、シンガポールの子どもたち、現地の日本人の子どもたちと創作ワークショップを通じて交流を行う『国際こどもアート・フェスティバル』実施しました。わずか3泊4日の短い旅でしたが、子どもたちの吸収力と成長は目を見張るものがありました。
 一度の経験で目に見える効果があるわけではありません。しかし、子どもたちが初めて経験したことや異なる文化の人との出会いが日常生活に戻ったときに新しい心の糧となり、智恵となり、生きる勇気となると信じています。

 私たちの次の課題は、こうした機会を少しずつ拡げていくこと。そこで、今度はシンガポールから子どもたちを招聘し、多くの日本の子どもたちが出演者として、観客として参加し、国際交流を体験する場として『チャイルド・エイド・アジア2011』を企画した次第です。本コンサートには、オーディションで日本の若い才能を発掘し、表現の機会を提供するとともに、石神井学園はじめ児童養護施設で生活する子どもたちを対象に5カ月にわたって音楽ワークショップを実施し、その成果を発表する機会を提供します。

 連日、親による子どもの虐待が報じられているように、両親の離婚、DV、ネグレクトなど、未来を担うはずの子どもたちを取り巻く環境は、厳しくなってきています。養護施設で生活する子どもたちは全国で約31,000人。また、親の収入の格差が子どもの学力の格差を生み出すなど、一億総中流と言われた時代から一転、日本にも静かに貧富の連鎖が生まれようとしています。
 『チャイルド・エイド・アジア2011』が、生活環境のハンデに関わらず、子どもたちが未来に向かう希望と力を得る機会の必要性やその意義を広く訴えるとともに、シンガポールの魅力を披露する機会になればと願っています。そして、将来的には、この交流をアジアの各国へと拡げていきたいと考えています。